山口真由『東大主首席弁護士が教える超速7回読み勉強法』を読む

  アウトプット。

 

 勉強法としては学生にも社会人にも通用しそうであるが、後半部分より前半部分のほうがより参考になる。後半部分は似たような記述が多くみられるためである。精神論にも近い部分があり、「全員がこうはいかないよ!」とつっこみたくなるところはスルーが吉。さて。

 

 「勉強」するうえでのスタンスとしては、

「勉強法」というレールを敷けば、知識は身についていく。*1

 

・「ミクロな視点」でのネガティブネス

・「マクロな視点」でのポジティブネス

 自分の最終的な目標到達力には全幅の信頼を置きつつ、足下の具体的な課題に関しては自分自身を疑ってかかること。*2

 

 社会に出てからは、

チームで成果を出すなら、ポジティブなコミュニケーションが不可欠。*3

意見を出し合うときは批判しがちであるが、ポジティブなコメントをする。大切だね。

 

 具体的な7回読みの手法としては、

全体像→内容→細部の順番に意識を向け、それを徐々に鮮明にしていこう。*4

 

序盤の作業量は軽く、「読む」だけに絞る。「書く」作業は、終盤で使うと効果的。*5

 

 全体として何か目新しい勉強法を提唱しているわけではない。「当たり前」の勉強法を地道に行うことの重要性について著者の経験を交えて書かれている。それだけのことである。しかし、「それだけのこと」を行う難しさは万人が感じていることであろうし、努力できる才能とはよく言ったものだ。

 また、著者の前向きさには驚かされる。失敗を引きずるより出来ることを受け容れて伸ばす。そちらのほうが良いことは誰にでも理解できる。実行に移すのは難しい。難しいと言って遠ざけているわたしのこの姿勢からして間違っている。おーまいごっど。

 少しポジティブなことを書いてみると、勉強に対する基本的なスタンスはわたしのそれとそう変わりないように見受けられた。自分なりの方法を確立してしまうこと、ひたすら読むこと。下手に浮気しないこと。それでもわたしが伸びないのは、単純に量が足りていないのであろう。余談だが、つい先日英会話教室の体験レッスンを冷やかしに行った。その際講師に「知識もあるし潜在的な能力も高い。練習量が足りていない。」と言われた。その通り…。

 

 わたしがやらねばならないことは、質の維持と量の確保であると再認識。ぐだぐだしていても始まらない。早速今日から実行である。(ポジティブ)

 

 自己啓発本を久々に読んだが、何がよろしいかというとその内容より(内容はもちろんというべきか)行動する元気を貰える点にある。読むことに意義があるのだ。

 

東大首席弁護士が教える超速「7回読み」勉強法

東大首席弁護士が教える超速「7回読み」勉強法

 

 

*1:p.14

*2:p.30

*3:p.114

*4:p.155

*5:p.160